ZEN展相模大野が11月17日から11月21日まで開催されました。
初出展させていただき、無事に終わりましたことをご報告させていただきます。
多くの方にご来場いただきました!
ありがとうございました!
2022年4月12日~4月17日開催の銀座大黒屋ギャラリー展にも出展させていただく予定です。
ZEN展相模大野が11月17日から11月21日まで開催されました。
初出展させていただき、無事に終わりましたことをご報告させていただきます。
多くの方にご来場いただきました!
ありがとうございました!
2022年4月12日~4月17日開催の銀座大黒屋ギャラリー展にも出展させていただく予定です。
11月17日15:00~11月21日14:00まで相模大野、bono相模大野サウスモール3階にて本間志穂美(Japan Cross Bridge)で3点出展いたします。
私本人も毎日出向き、なるべく在廊する予定でおります。
一人でも多くの皆様がお足をお運びいただけること、心よりお待ちしています!
禅 円相
禅を表す円は円相と言われます。
時に、円窓とも書かれ、心の窓という意味を表すこともあります。
円相は禅において書で描かれる墨絵の一つです。
一筆で描かれることが常で、時に一円図、一円相とも言われます。
円相とは悟り、真理、仏性、宇宙全体、無を象徴するもので、日本の美学から生まれたミニマリズムによるものです。
*一部ウィキペディアより引用
日本の美学とは、“詫び寂び”と呼ばれる質素(簡素)を追い求めるものです。
“詫び”は不完全な環境の中での心の豊かさ幸せを表します。
”寂び“は不完全の中に見出すことのできる美を表します。
つまり、“詫び”は内なる豊かさの象徴であり、”寂び“は質素な外見の美しさの象徴であるのです。
円相を描くとき、私たちは一筆で描かなければなりません。
一筆で描くということは、そこに迷いや手を止める時間はなく、またやり直すこともできません。
心の中を無にして解き放す時間なのです。
これはまさしく禅の瞑想の行為と同じです。
つまり、言い換えれば円相を描くという行為は自己(発見)認識する行為ともいえるのです。
時に円相の円の最後は開いていて、それは不完全さを表します。
この不完全さはさらなる発展や鍛錬の可能性を持っています。
時に円相の円の最後が閉じていて、それは完全を表しているのです。
いずれにしても、どのように円相を見るか、そして何を感じるか、は見る人にゆだねられています。
円相はとてもシンプルながら、同時に奥深く、多くのことを私たちに教えてくれるのです。円相は見るものを魅了し続け、自己発見認識の旅である人生の道しるべとなってくれるのです。
そんな円相を描くことが大好きで、さまざまな円相を描いてきました。
円相を描くこと、そして見ることは私にとってとても大切な瞑想の時間なのです。
これからも描き続けていきたいと思うのです。
掛け軸の虎
虎は日本の掛け軸においてポピュラーな題材の一つです。
和室の床の間に飾られる掛け軸。
その掛け軸に、動物界の王者といえる虎が描かれているのには大きな意味があります。
虎がこちらを睨みつける一見恐ろしい表情は、実は部屋にいる邪悪を睨みつけているのです。
虎の眼は邪悪を打ち負かすと言われています。
虎のパワフルな視線はこちら側にいる人や家を守ってくれているのです。
虎の絵が描かれた掛け軸は、幸運を呼ぶパワーを秘めています。
鶴-日本の幸運の象徴
私たち日本人は古くから鶴と深い関わりを持っています。
姿の美しい鶴は日本の昔話や音楽、絵画など様々なシチュエーションに登場します。
また、鶴はただ美しいだけでなく、健康長寿の鳥、繁栄の鳥として、縁起の良い鳥とされています。
日本でのことわざで、“鶴は千年、亀は万年”というものがあるように、鶴は長寿であり、
また、“鶴の一声”と言われるのは、鶴の鳴き声は大きく、天国にまで届くとされている所以です。
さらに、鶴がつがいとなると、一生同じパートナーと共に過ごし決して離れることがないことから、鶴のつがいは“円満な夫婦”の象徴ともされます。
このような理由から、特に結婚式では、おめでたい鳥としてよく登場します。
結婚式の着物、十二単などの柄、結婚式場の飾り、結婚式での祝辞など、多くの場面で鶴が使われるのです。
鶴はとてもおめでたい縁起の良い鳥であることから、鶴をモチーフとしたものを持つことは幸運や長寿を呼ぶものとされています。
私自身も、この美しいだけでなくありがたい鶴を掛け軸に描くことがとても好きなのです。
世界文化遺産の富士山
富士山は日本で一番高い山で、標高3,776mを誇り、世界遺産として、日本だけでなく世界でも有名な山です。
富士山が世界文化遺産として選ばれた理由は、その自然や美しさという理由だけでなく、富士山の存在に対して日本人が持つ信念や、富士山が芸術の源となっているということも挙げられます。
古くから、日本人は富士山を神々しい存在と感じ、スピリチュアリティのシンボルとして敬ってきました。
彼らは富士山を見上げ、祈りをささげていたのです。
では、なぜ富士山が祈りの山となったのでしょうか?
富士山は山岳信仰のシンボルです。
山岳信仰とは、山を神聖なものとして崇める信仰です。
そもそも山岳信仰とはなんなのでしょうか。
日本は国土の75%を山や森で占められている島国です。
そのため、古くから人々は山と深いつながりを持っていきました。
古代の人々は、死者の体から抜け出た魂は山を登っていくと信じていました。
仏教が伝えられると、その死者の魂は山を登り頂上に着いたときに仏陀となると信じられるようになりました。
結果として、山は神と仏陀の両方が一緒に住む神聖な場所となったのです。
山の中や周りにはたくさんの神社が存在し、富士山にも”浅間神社“と呼ばれる神社がその頂や周りに点在します。
それは富士山自体が神だからなのです。
また一方で、富士山は美しい活火山です。
1707年に最後に起こった噴火を最後に300年あまり大規模な噴火は起こっていません。
しかし、その歴史は人々に恐れられ、富士山は美しいが恐ろしい山ともされているのです。
浅間神社はそうした天災を鎮めるためにも建てられているのです。
西洋などでは、山を含む自然というものは、神の力によって鎮められるべきものとされます。
その考え方は、日本とは大きく異なり、日本では偉大な自然は神や仏の印だとされ、山自体が神だと考えられているのです。
それが富士山が日本人にとって特別な山であるという理由です。
富士山は芸術の源として、特に江戸時代から、著名な芸術家や画家によって、取り上げられました。
屏風、ふすま、掛け軸、巡礼曼荼羅、着物の柄、備品、服飾品など、数多くのものに富士山が描かれているのです。
私自身、美しい富士山に魅了され、繰り返し富士山を描いています。
富士山は一目みただけで人を魅了するパワーを持っているのです。
日本の伝統的な絵画、水墨画。
水墨画は海外ではZEN Paintingと呼ばれることもあります。
墨絵は墨で描いた絵。
そして水墨画とは墨絵の一種で、黒から淡い灰色までのグラデーションが加わります。
水墨画に必要な主な材料は墨と呼ばれるもので、墨は煤、膠、香料から作られます。
硯に垂らした少しの水を墨ですることで、濃い黒い色が出来上がります。
この出来上がった黒いインクにさらに水を混ぜ、その混ぜる水の量によって黒のグラデーションを創り出すことができます。
日本では、水墨画は単に黒の絵だけでなく、墨をメインに使って少しの色を混ぜたものも水墨画と呼びます。
墨絵は奈良時代(710-794)にはすでに日本に存在しました。
そして、水墨画は鎌倉時代(1185 – 1333)に日本へ伝わり、室町時代(1336 – 1573)には禅寺と深く結びつき、人気となったそうです。
14世紀ころまでは水墨画の題材は主に、人物画や花鳥画と呼ばれるものでした。
15世紀にはいり、山水画が人気となります。
山水画の題材は、滝、岩、木、川、山などの自然です。
私自身では日本の自然や象徴を水墨画に描いています。
桜、竹、松、富士山、鶴、鯉などを主に描き、時には虎や龍なども加えます。
龍は日本では龍神と呼ばれる神であり、縁起が良いとされ、掛け軸にもよく登場するものです。
虎もその鋭い瞳で邪悪を取り払うという意味で家を守るとされ、縁起物として掛け軸の題材とされます。
このように日本の自然だけでなく、縁起物の象徴も水墨画にとりいれ、日本の美をユニークな水墨画のグラデーションで表現することができるのです。
Japanese EMAKIMONO style hanging scroll
日本の絵巻物スタイル掛け軸
絵巻物とは、日本の伝統的な横長の軸であり、絵で物語がつづられています。
右側から左側へと軸を広げていくと、物語が読み進められるようになっています。
そのため、長さは全長10メートルから長いもので20メートルを超えるものもあります。
現存すると言われる最古の絵巻物は奈良時代のもので、絵因果経(えいんがきょう)といわれ仏伝経典の代表的なものの1つです。
この絵巻物からアイデアをもらって、作りあげた横長の掛け軸。
素材には豪華絢爛な着物の帯を両端に使用しました。
中心の絵画部分は着物の正絹を使用。
この着物の正絹は柔らかい素材のため、裏側に掛け軸を作る際に使用される裏打ち用紙というものを貼り付けました。
裏打ち用紙は片面に糊がついていて、アイロンをかけることで、布に接着させることができます。
こうすることで、白の正絹の絵画部分もしっかりとしてハリがでます。
また、長さを2メートルにすることで、部屋の壁にも掛けられるサイズに仕上げました。
この横長の掛け軸には、横長に広がる風景画を描くことができます。
特に、日本の美の象徴である、富士山、竹林、桜、錦鯉は、私の最も好きな題材たちです。
これらをこの一つの風景画にすべて収めることで、独特の和アートを創り上げることができました。
過去には、縦長の掛け軸に日本の象徴である富士山、桜、竹林、錦鯉をたくさん描いてきましたが、なかなかすべてを一本の軸に収めることがむずかしく、今回の絵巻物スタイルの横長の軸ではそれを実現させることができたのです。
この絵巻物風の横軸を仕上げる様子を動画に収めましたのでご覧ください!
東京で小さな京都を見つける―穴場の竹林さがし
竹林は禅と深く結びついていて、落ち着きと瞑想の空間を創り出してくれます。
竹林といえば京都や、人里離れた山奥というイメージですが、東京都心でも見つけることができます。
そんな東京都心で発見した小さな京都、“竹林”をご紹介します。
隠れた竹林のあるスポットへ小さなサイクリングの旅もお楽しみいただけます。
まず、最初にご紹介するのは、”目黒区立 雀のお宿緑地公園“。
この中へ一歩入ると、そこは背の高い竹林に囲まれた世界。
また、古民家(9:30―15:30)もあり、まるで小京都のような静かで素敵な空間です。
次にご紹介する竹林は、世田谷区にある“蘆花恒春園”。
京王線の蘆花公園駅近くに位置するこの公園へは、都心から自転車で40-50分。
開園は9:00―16:30。
中に入ると、上げるほどの背の高い竹林がそびえたち、多くの竹林がざわざわと風に揺られて音を立てているのが聞こえます。
桜の季節には桜も咲き、日本の文豪、徳富蘆花の記念館も存在します。
記念館は徳富蘆花が後年を過ごした旧邸で、中に入ることもでき、昔の人の暮らしを垣間見ることができます。
3番目の竹林は大田区の”洗足池”横にある“妙福寺”。
洗足池は東急池上線の洗足池駅すぐ横に位置します。
大きな池には巨大な錦鯉も泳ぎ、ボートハウス、神社、桜の木などがあります。
洗足池のまわりを一周するコースを歩いていると現れる妙福寺には、小さいながらも趣のある竹林が存在しています。
最後に、世田谷区にある”等々力渓谷“。
等々力渓谷は都心から自転車で30-40分の世田谷区に位置し、電車で行くなら大井町線の”等々力駅”下車してすぐ。
都心を忘れさせてくれるような渓谷は自然に囲まれています。
また、お寺や日本庭園もあり、日本庭園には小さな竹林、桜の木、書院などを楽しめます。
以上、東京の都心で発見した小さな竹林についてご紹介しました。
サイクリングを兼ねて、訪れてみてはいかがでしょうか。
竹林を題材とした私たちのアイテムも以下ご紹介させていただきます。
shopにお立ち寄りいただけますことをお待ちしております!
Etsyショップ ーEtsy.com JapanCrossBridge
BASEショップ ー JapanCrossBridge on BASE
掛け軸-書や絵を紙や裂(きれ)で表装したものと言われます。
裂(きれ)とは布地、織物のことで、絹などが使われていたりします。
日本の着物文化は世界に誇るべきもので、美しく豪華な絵柄の着物や帯は世界中の人を魅了してやみません。
そんな美しく豪華な着物地を掛け軸にして、絹地に絵を描こうと始めたのが、この着物絹・袋帯の掛け軸。
紙の掛け軸は、シンプルですっきりとしていて、禅を感じさせる雰囲気がありますが、
一方で絹、特に袋帯の豪華な掛け軸は、それだけで存在感があり、見るものを魅了します。
袋帯の煌めく絹糸で織り込まれた美しく豪華な柄。
和を感じさせる花であったり、鶴であったり、センスであったり。。。
そんな煌びやかで美しい袋帯の土台に絹の白地をあしらえた掛け軸。
その白に描く絵はやはり、和を代表するものでありたい。
富士山、桜、鯉、松、竹、など。。。
無地の白地のままでも十分に美しい袋帯の掛け軸。
色合いや柄とのバランスを考えながら、そこに描く絵柄を決めるのです。