Japanese EMAKIMONO style hanging scroll
日本の絵巻物スタイル掛け軸
絵巻物とは、日本の伝統的な横長の軸であり、絵で物語がつづられています。
右側から左側へと軸を広げていくと、物語が読み進められるようになっています。
そのため、長さは全長10メートルから長いもので20メートルを超えるものもあります。
現存すると言われる最古の絵巻物は奈良時代のもので、絵因果経(えいんがきょう)といわれ仏伝経典の代表的なものの1つです。
この絵巻物からアイデアをもらって、作りあげた横長の掛け軸。
素材には豪華絢爛な着物の帯を両端に使用しました。
中心の絵画部分は着物の正絹を使用。
この着物の正絹は柔らかい素材のため、裏側に掛け軸を作る際に使用される裏打ち用紙というものを貼り付けました。
裏打ち用紙は片面に糊がついていて、アイロンをかけることで、布に接着させることができます。
こうすることで、白の正絹の絵画部分もしっかりとしてハリがでます。
また、長さを2メートルにすることで、部屋の壁にも掛けられるサイズに仕上げました。
この横長の掛け軸には、横長に広がる風景画を描くことができます。
特に、日本の美の象徴である、富士山、竹林、桜、錦鯉は、私の最も好きな題材たちです。
これらをこの一つの風景画にすべて収めることで、独特の和アートを創り上げることができました。
過去には、縦長の掛け軸に日本の象徴である富士山、桜、竹林、錦鯉をたくさん描いてきましたが、なかなかすべてを一本の軸に収めることがむずかしく、今回の絵巻物スタイルの横長の軸ではそれを実現させることができたのです。
この絵巻物風の横軸を仕上げる様子を動画に収めましたのでご覧ください!